大原「JOKER」

「JOKER」観てきました。今作はご存知の方も多いバットマンの宿敵ジョーカーのお話です。ジョーカーといえば、バットマンの悪役の中でもカリスマ的人気を誇るヴィランなんですけど、何故、あのような悪党が誕生したのかという内容なんですけど、総評としてかなり良かったです。自分を取り巻く環境から誹り、迫害、軽蔑、嘘を受けて徐々に心が黒く染まっていく過程の作り方が上手い。そりゃそうなるわってものばかりでした。「バットマン」「ダークナイト」「スーサイド・スクワッド」のジョーカーとは違い、このヴィランが生まれる過程の話なので、これを演じたホアキン・フェニックスの演技力に逸脱したものを感じました。気に行ったのが劇中で流れるジャスの優美な曲調が、本作の狂気的かつ猟奇的な雰囲気に見事に噛み合い、芸術的な彩りを与えていたところです。「悪の教典」「時計仕掛けのオレンジ」などでも見受けられましたが、人間の狂気を描いている作品とクラシックやジャズなどは相性がいい。カレーと福神漬け、ビールと枝豆のようなモノ。それとジョーカーに限らずどの人間でも環境次第で変貌を遂げてしまう。なぜなら人間の根底には必ず、狂気の種が存在するからです。清楚な女の子だろうが、真面目な男性だろうがそれは同じ。芽生える原因は周囲の環境に他ならない。そんなことを教えてくれた作品でした。